クリント・イーストウッド監督の「硫黄島二部作」のアメリカ側を描いたほうです。これは、お話自体はよかったし役者もよかったのですが、時間があちこち飛びすぎていた気がしました。それで軸が定まらなかったような。もっといい映画になったはずなのに、と、生意気ですが思いました。
中心人物の三人は硫黄島での戦いのさなか、島の重要拠点だった擂鉢山の頂上に星条旗を立てます。その様子を撮った写真は母国アメリカで戦時国債のキャンペーンに利用され、三人は英雄として各地で熱狂的に迎えられますが、うち二人はそのことに違和感を感じます。キャンペーンのあとの三人は、使い捨てのような扱いを受けたり、葛藤に苦しみ続けたり、写真のことは全く話さなかったり・・・・。きっと、自分が虚像にされたように感じていたと思う。怖いことです。
三人のなかの一人、衛生兵だったドクの人柄にはどんどん惹かれました。
むー、でもなんか、やっぱり気が散ってしまったなあ。ドクの息子が写真の背景をリサーチして本を書くのと、硫黄島の戦いと、戦時国債キャンペーンと、あんなにモザイクにしなければよかったのに。もっと落ち着いて自然な時間の流れで、それぞれのシーンを頭の中でつなげる作業をしないで見たかったです。残念。