この前「バックドラフト」を久しぶりに見たあと、インターネットで映画情報を見たんですね。映画を見ることも好きですが、その映画に関するエピソード、裏話的なことも楽しいんです、私。それで、「バックドラフト」で主役を演じたウィリアム・ボールドウィンは「テルマ&ルイーズ」に出ることが決まっていたけれど、「バックドラフト」の主演が決まったので降板し、代わりを務めたのがブラッド・ピットだったことを知って、興味が湧いて「テルマ&ルイーズ」を見てみました。
いい映画でした。ポピュラーなわけが分かりました・・・いまさらかもしれませんが(笑)。お話自体は悲しいはずなんだけど、その中に明るさがあって、楽しい旅行記のようでもあるのです。二日間の予定でオープンカーでミニ旅行に出たテルマとルイーズはバーに立ち寄ります。酔ったテルマは一緒に踊っていた男性に強姦されそうになり、それを見つけたルイーズがテルマを助け、卑猥な言葉を二人に浴びせたその男を射殺してしまうのです。思いもしなかった成り行きに二人は動転し逃避行を始めるのですが、道中、新たな犯罪を犯してしまいます。神経が麻痺したかの用に悪事を重ねる二人が行き付くのは、目指すメキシコなのか、それとも・・・。
この映画はブラッド・ピットの出世作となりました。彼が演じたのは、テルマとルイーズが逃避行中に出会うヒッチハイカーで、実は仮釈放中の強盗の JD。ブラッド・ピットは JD をとても可愛らしく演じていました。職場の男性と「テルマ&ルイーズ」の話をしていたら、彼も「Brad Pitt was so cute in that movie!」と言っていました(彼にソノ気があるわけじゃないですよ・笑)。
私のお気に入りは、ルイーズのお金を盗んだ JD が彼女たちを追う捜査官に職務質問されたとき。テルマと JD は意気投合して一晩を共に過ごすのですが(そのときにテルマが預かっていたルイーズのお金を JD が盗む)、テルマには夫がいて、その夫・ダリルと JD が廊下で出会います。JD はいたずらっぽくダリルに「I like your wife」と言い、激怒して警官に押さえ込まれるダリルに、テルマと寝たことを示すように腰を動かしてニヤリと笑うのです。JD は良心なんて持ち合わせていないような困った若者ですが、ブラッド・ピットがそれを爽快に演じていました。
他の役者もみんな良かったです。まぬけなテルマを演じたジーナ・デイヴィス。しっかり者で暗い過去をひきずるルイーズを演じたスーザン・サランドン。二人を追いつつ同情を寄せる警部ハルを演じたハーヴェイ・カイテル。ルイーズの恋人がダンディだったし、テルマの旦那はどうしようもなく嫌なヤツだったし、人々が南部のなまりで話すのも雰囲気が出ていてよかったし。
そして自然・・・・。テルマとルイーズはアーカンソーを出発し、お金を受け取るためにオクラホマに行くのですが、その先はメキシコへ行くつもりでした。ところがルイーズはオクラホマからメキシコへの直線コースであるテキサスを抜けることを断固拒否します。運転するルイーズに「ちょっと、オクラホマとメキシコの間にはテキサスしかないわよ!」と助手席のテルマがわめくシーンはとても面白かったのですが、私はテキサスの位置は分かってもアーカンソーだのオクラホマだのは地図上のどこなのか見当もつかなかったので、ここに地図を載せてみます。
・・・・・なるほど、オクラホマとメキシコの間はテキサスだけですね(笑)。で、とにかく、二人はテキサスを迂回して、砂漠地帯を延々と走り続け、グランドキャニオンに辿り着きます。私はグランドキャニオンの位置もよく分からなかったのですが、こうして見るとものすごい距離を走ったことになりますよね。そしてグランドキャニオンの景色が素晴らしかったです。暗い夜空に浮かぶ大きな月に照らされたグランドキャニオン・・・。夢のようでした。
そうそう、もう一つ映画にまつわるエピソードですが、これはアメリカ史上初の女性連続殺人犯と言われるアイリーン・ウォーノス(1956-2002)と恋人のティリア・ムーアから発想を得ているとのことです。が、アイリーン・ウォーノスのプロフィールからはかけ離れているので、本当に発想を得た、ヒントを得たという程度だと思います。アイリーン・ウォーノスをモデルにした映画には2003年の「モンスター」があることを「テルマ&ルイーズ」のエピソードを読んで知ったので、「モンスター」の DVD も借りてあります。・・・こうやって次から次に見てしまうんですねえ。映画ってやめられませんね(笑)。