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2003年10月

カリフォルニア州知事選ああだこうだ

はじめに

382億ドル(4 兆5840億円)にのぼる財政赤字の責任を問われている、カリフォルニア州のデービス知事(民主党)。彼のリコールを問う住民投票実施に必要な署名数・約90万を上回る136万人分の署名が有効と認められ、2003年7月23日、リコール請求が成立しました。10月7日に行われる投票で、有権者は「デービス知事をリコールするか」「新知事を誰にするか」の両方に同時に投票し、次期州知事選の結果はリコールが可決された場合に有効になります。俳優のシュワルツェネッガーの出馬などでこの選挙が大バカ騒ぎになっているので、ちょっと注目してみたいと思います。

【お断り】
ただの野次馬です。このコーナーでは断りがない限り1ドル=120円で計算します。

8月6日(水)

シュワルツェネッガーのカリフォルニア州知事選出馬ですが、正式に本人が意思表明しました。あーあ。シュワちゃんは決してstupidではないと思うけど、政治に満足する人なんていないだろうし、わざわざ彼の評判を落とすようなことになるのでは、と私は不安で。でももしかしたら政治家としても成功するのかもしれないし、ファンとしては不吉な予想をするよりも応援すべきなのでしょうが。

知事は英語でGovernor。もうずっと前からシュワちゃんの出馬は噂されていたので、すでに「ガヴァネーター」などと呼ばれています。カリフォルニアの州民の反応はいいらしく、意思表明する前から最有力候補とも言われてました。彼が州知事になるのを、外国人だからという理由で嫌がる人もいないようです。そんなところでまたアメリカの寛容を感じたりもします。選挙は10月。関連記事こちらです。↓(CNN)

http://cnn.co.jp/usa/CNN200308070008.html(lost)

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8月17日(日)

アメリカの寛容なんてものではなかったです。何も考えてないのかも。政治なんて本気でする気のなさそうな人々が立候補宣言し、一時はその数400人にものぼると報道されました。シュワルツェネッガーのほかに話題になっているのは、84年のロス五輪組織委員長を務めたユベロス氏とか、ポルノ雑誌発行人のフリント氏とか。もちろん、リコール運動を進めていた共和党員も立候補しています。さらに、デービス知事と同じ民主党で現副知事のブスタマンテ氏も出馬表明。「まじめな民主党員が出馬している必要がある」と言ったとか。政治家が当選したっていい政治をする保証はないわけだけど、この選挙が知事選挙なのか何なのか分からなくなってる状況はやっぱり異常ですよね。結局、意思表明しただけで登録しなかったり、登録しようとしたけど手続きに不備があって受理されなかった人が脱落して、それでも135人の立候補が確定しています。

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8月18日(月)

ほら見ろ!と、ブ〜ブ〜言いたくなってきました。シュワルツェネッガーの父親(故人)がナチスの突撃隊員として活動していた証拠文書を、彼の祖国オーストリアでロサンゼルスタイムズが発見したとか。なんだか不穏な空気が。米国に入国するときは「テロ活動をするつもりか」「米国政府を転覆するつもりか」「売春するつもりか」などの質問と並んで「ナチスに関わったことがあるか」も聞かれます。私も帰化手続きで何度この質問を見たことか。日本人よりも、アメリカ人はナチスに敏感な感じです。ともかくシュワちゃん、女性関係のスキャンダルも取り沙汰されてるし、わざわざ立候補なんてしたためにみんなが叩く材料を探してるじゃないの。ケネディ家出身の婦人はカリフォルニアのファーストレディにはうってつけ、という人気も手伝って、世論調査ではシュワルツェネッガーへの支持率は40%を超えるダントツ一位らしいけど、当選したら暗殺されるんじゃないかとか、もうよく分からないのでいろんな想像をしてしまいます。

俳優が知事になるのは日本でも例があるし、米国でも過去に例があることで、シュワルツェネッガーだけが突拍子もないわけでもないけど、だからって名案でもないですよね。ちなみに、元俳優のレーガン元大統領もカリフォルニア州知事を務めた経歴がありますが、現行の法律では大統領には米国出身者しかなれないので、シュワルツェネッガーが大統領になることはありません。

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8月19日(火) 朝

じゃあなんで、そんなに候補者が多いのか、ということですが。もちろん、カリフォルニアの州民性が第一の理由でしょうが、立候補するのが簡単なせいもあるようです。州知事選に立候補するには、

3500ドル(42万円)の保証金と65人の推薦。保証金がない場合は1万人の署名が必要。

とのこと。ちょっと日本と比べてみると、日本の都道府県知事選に立つ場合、300万円を納めることになっています。(他に様々な制限はありますが)これは供託金と呼ばれるもので、単なる売名行為のための無責任な立候補を防ぐためのものだとか。だから一度立候補して辞退した場合にもこのお金は戻ってきません。また、立候補の届け出も、日本の場合は選挙期日の告示日のみ、つまり一日だけですが、カリフォルニアでは何日にも渡って受け付けていました。このへんも「シュワルツェネッガーが出馬するなら記念に自分も」「わーみんな立候補するのか、じゃあ自分も」という人達を立たせた原因と思います。また、立候補したのか定かではないですが、高校生も出馬表明したというのが話題になりました。高校生って・・・。日本の知事選に立候補する資格年齢は満30歳以上ですが、米国では高校生でも立候補できるらしい。(未確認ですが18歳以上?)「アメリカのデモクラシーも極限に達した」と誰かが言ったらしいですが、そういうことなの??もちろん、アメリカ国内にもこの騒ぎを酷評しているメディアもありますが。

シュワルツェネッガーばかりがメディアに登場するのは不公平、ということで、テレビ各局は彼が出演した映画の放送を控えることにしたらしいですが、そんなことしたってニュースでガンガン取り上げてるから同じだし、ポルノ雑誌で有名なフリントが「売春を合法に」と言ったり、元子役のコールマンが「マリファナを合法に」と言ったり、ブッシュ大統領が「カリフォルニア知事選にココロを奪われている」と言ったり・・・。

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8月19日(火) 夜

シュワルツェネッガー語録。(英語)→ We Love Arnold

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8月20日(水)

立候補者リストを見付けました。全候補者の名前・肩書き・所属・連絡先が載っています。日本で話題になっているらしい関取の「タチカゼ」もありますねえ。肩書に Adult Film Actress と書いてる人がいますが、こういうのってフザケてる。本気じゃないのは分かっているけど、やっぱり選挙なんだからせめて「女優」とか他の書き方をしてほしいような。・・・こう思うのって私だけ?こちらです。↓

October 7, 2003 Statewide Special Election Certified List of Candidates
California Secretary of State(州務長官のサイト) より

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州知事選記事

8月21日(木)

買い物に行ってレジで並んでいたら「TIME(8月18日号)」があったので、なんとなく買ってしまいました。「シュワルツェネッガーが立候補した」という特集記事が組んであります。

「足りないのはポップコーンだけ」というタイトルと大きなイラストは、アメリカ人がアメリカ人を笑っている雰囲気を伝えてくれると思います。新聞などでもカリフォルニアをジョークにしたイラストを見かけます。この騒ぎがもし日本で起きたら・・・と考えれば、やっぱりアメリカだよなあ、と思うし、アメリカの中でももしニューヨークだったら、もし他の州だったら、と考えると、これってカリフォルニアならではの騒動のようです。是か非かは置いておくとして、これだけの数の冗談半分の人々が立候補できること。その状況を批判する人もいれば10月の投票を無効にする請求も出されるなど、反対の動きはあるにせよ、同時にこれを笑ってしまえること。いや、これこそデモクラシーだという声も聞かれること・・・。アメリカ合衆国という国の底知れなさを感じます。

この記事のなかで、TIMEとCNNが共同で行った世論調査の結果が紹介されていますが、意外だったのは「リコール投票はカリフォルニアにとっていいと思いますか、悪いと思いますか」という質問に、46%が「悪い」と答えていることです。「よい」と答えたのは47%なので、ほぼ同じ。みんながみんな現知事のリコールを望んでいるわけでもなさそうです。「次期州知事選では誰に投票しますか」にはシュワルツェネッガーと答えた人が25%で一位。「シュワルツェネッガーにはカリフォルニア州の政治を行う能力(適性)があると思いますか」には45%が「はい」と答えています。

シュワルツェネッガー記事

このあと「筋肉に隠された心」と題したシュワルツェネッガーに関する記事が6ページ続いています。一貫して「発言は威勢はいいが、それを実現できる根拠や具体的政策は何も言ってない」という批判は見られますが、たいして新しいことは書いてません。「中絶賛成」「ホモセクシュアルへの偏見のなさ」「環境論者」など、シュワルツェネッガーの発言を紹介したり、家にベッドルームがいくつあるとか婦人とともに大のスキー好きとか、経歴とか、そんなことですかねえ・・・。「自分はリーダーになるために生まれた」「人々が自分を尊敬するのがたまらない」なんていう発言が紹介されていて、結局、権力欲で立候補したのかという感じ。

これまた意外なことに、元プロレスラー・ミネソタ州のヴェンチュラ知事のエッセイがなかなかいい文章でした。まず簡単な英語で書かれていたのがありがたかったですが(笑)、言ってることもシンプルで笑っちゃうんだけど、それだけに「本当のことだよね」と思えたりして。例えば、「共和党か民主党かは関係ない。そこには何の違いもない。人々は政治家が嫌いだ。君自身でいることだ。アーノルドでいろよ。スタッフと一緒に腰をかけて煙草を吸う男でいろよ。正直でいろよ。全部の質問に答えられなくても心配することはない。もし分からなかったら、ただ、知らない、って言うんだ。ミネソタ州知事選のとき僕がそうしたら人々は驚いたよ」とか。確かに驚きますね。でも実行の伴わないきれい事ばかりが聞こえてくる政界にあっては、かえって気持ちいいかもしれません。最後にメディアには気を付けるようにアドバイスし「記者は残忍だからね」なんて言ってますが、そういう原稿をTIMEに書くんですねえ。

そうそう、この記事の冒頭から。「・・・彼が合衆国に来てから35年後、シュワルツェネッガーは誰もが知っている名前になった。誰もスペルが分からないにしても。・・・そしてこのことは、56歳で彼をグレイ・デービスの後任にするに充分だろう」。そうなんです。シュワルツェネッガーって書くの大変なんですよね。Schwarzenegger です。で、発音するのも大変なので、アメリカでは「アーノルド」とファーストネームで呼ばれることも多いです。

※本日の写真は2点とも「TIME」8月18日号から。

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8月24日(日)

シュワちゃんの支持率、副知事に抜かれましたねえ。でもまだ投票まで1カ月以上あります。1カ月以上も選挙戦を戦うのってどういう気分でしょう。記念参加の人々はともかく、本気で真面目に当選したい人は大変ですね。家族やまわりも。

で、この人なのですが・・・。ポルノ女優のメアリー・ケアリー。無所属での立候補のため、資金集めに「創造的で意表をついた」方法が必要らしく、5000ドル(60万円)以上の資金を提供してくれる人なら誰でもデートすると発表したそうです。でもあくまで「普通の」デートで、性的なことはないらしい。

立候補者リストを見付けたとき、肩書きに Adult Film Actress と書いてるフザケた人がいる、とここに書きましたが、この人でした。よく名前を見なかったのですが、そこら中に写真が載ってるしニュースでも取り上げられた人で、日本でも話題になってるかもしれません。オフィシャルサイトでも「知事選では私に投票してね」とか「9月22日に the Tonight Show に出るわ」とか、選挙のことも宣伝してます。(the Tonight Show はシュワルツェネッガーが出馬表明した番組で、公平を期するため候補者全員を招待しました。もちろん見ますよ〜)オフィシャルサイトくらいはリンクを貼ってみようかと思ったのですが、やっぱりやめます・・・。Mary Carey で検索するとわんさか出てきます。スゴイです。スゴすぎてブラウザが固まっちゃいました。強制終了のしかたを復習してから見て下さい。

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8月25日(月)

サイモン 共和党から立候補している(た)実業家のビル・サイモン(右)が、23日に戦線離脱を表明したようです。この人、前回の州知事選でも立候補してデービスに敗れたという経歴の持ち主。理由は、同じ共和党候補のシュワルツェネッガーへの支持率を引き上げるため、とのこと。「カリフォルニア州民の願望は、どの立候補者個人の願望より優先されるべきだと強く信じている」と言ったとか。「あまりにも多くの共和党候補がおり、また、この州の人々はグレイ・デービスの遺産を引き継ぐ危険を冒すことはできないのだ」とも。

最近の世論調査で、シュワルツェネッガーへの支持率は現副知事のブスタマンテに抜かれましたが、その一因として共和党候補の乱立で有権者が的を絞りにくいことが挙げられました。サイモン氏の戦線離脱は、とにかく共和党の誰かを知事の椅子に座らせるための決断のようです。「党から辞退を要求する圧力があったのか」という質問はハッキリと否定しています。

アーノルドこのニュースはマウイの地方紙「THE MAUI NEWS」で知ったのですが、20日にここでお知らせした立候補者リストにはまだ名前が載っているので、これから辞退の手続きをするのかもしれません。ちょっと分かりません。

一方シュワルツェネッガーですが、ハリウッドに選挙戦への協力を呼びかけたものの、それに応えたのはロブ・ロウのみ。しばらく沈黙していたハリウッドから、ぼちぼちアンチ・シュワルツェネッガーの声が聞こえてきたようです。今さらデビュー作の共演者(アーノルド・スタング)が「才能はない、役者では芽が出ないと思った」と言ったとか、女優のシビル・シェパードが「彼が立候補しただけでカリフォルニアは世界中から笑われてる」と言ったとか。ハリウッドにはシュワルツェネッガーの当選を阻止するための「ハリウッド選挙運動組織」なんてものがあるらしいです。

アーノルド ま、デービスがボロボロに言われているのと同じで、シュワルツェネッガーだけが無傷でいられるわけもないでしょうが、立候補なんてしなければみんなの憧れ・タフガイのアーノルドでいられたのに、なんでわざわざ・・・。ビル・サイモンの離脱を伝えているのと同じ紙面に掲載されたシュワルツェネッガーの写真は、サイモンの紳士ぶりとは正反対のコメディタッチ。隆々のハズの筋肉を支えきれなくなったらしい無惨な写真もあちこちで見かけます。(写真3点参照)

さて、デービス知事の要請を受けて、クリントン前大統領が来月中旬、カリフォルニア入りするそうです。3日間ですが、デービス知事への応援演説をする模様。どうなるんでしょうカリフォルニア州知事選。でも当選したら莫大な赤字と直面するわけで、よくみんな立候補なんてするよなあ、とやっぱり思いますねえ。

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8月27日(水)

ニューヨーク州のパタキ知事がシュワルツェネッガーを指示する意向であるとか。意向はあるけど正式には承認していないとか。おエライ人の言うことはよく分かりませんねえ・・・。前ニューヨーク市長のジュリアーニ氏の出方も注目されているらしいのですが、彼はどの候補者を支持するか決めてはいないものの、古い友人のビル・サイモン氏が立候補を取りやめたことで、決断は容易になったと語ったとか。サイモン氏の辞退も無駄ではなかったということでしょうか。

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9月1日(月)

シルベスタ・スタロ−ンがシュワルツェネッガーの立候補に「警告を発した」という記事を見ました。でも、読んでみるとそんなに警告という感じでもなくて、政界で生きるのは生易しい事じゃないと思うよ〜という、誰もが知ってるような事を言っただけみたいです。「政治の場では、アクション!カット!テイク・ツー!って言うことは出来ないからね。政治は現実なんだ」。まあそうだけど、シュワルツェネッガーだってリハーサルがあるとは思ってないでしょう。あとは「個人的には、俳優は俳優に徹するべきだと思う。でも彼は常に政界への野心があったのは知ってるし、だから、きっと、彼にとってはいい結果になるんじゃないかな」とも言ったようです。シュワルツェネッガーの立候補はやっぱりカリフォルニア(アメリカ?世界??)に衝撃を与えたし、この選挙を普通じゃなくしてるわけで、そんな中でちょっと冷静な(どうでもいい?)感じですね。ずっと野心があったからいい結果?・・・根拠が分かりませんが、あくまでも自分は自分、彼は彼、というスタンスでコメントしたのは賢いのでは。アクション・スターとしてはライバルというか追い抜かれたような立場なので、ハリウッドからシュワルツェネッガーがいなくなった方がいいと思ってるのかもしれないですが。でも次回作を熱望するファンに向かっては、「ターミネーター」が生んだ名台詞を借りて「I'll be back.」と答えた、というかわいいエピソードも紹介されています。

元の記事(Reuters)
http://www.reuters.com/newsArticle.jhtml?type=topNews&storyID=3363663

当のシュワルツェネッガーは、テレビでの他の候補者(ブスタマンテを含む)との討論会出席を辞退したとかで非難ゴウゴウのようです。別の形での討論会を検討中だそうですが。

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9月6日(土)

今週もカリフォルニアは騒がしかったです。まず、同性愛のカップルに夫婦としての権利を認める法案が可決されました。デービス知事の署名を経て施行されます。同様の州法があるのは合衆国広しと言えども他にヴァーモント州だけです。

この法案は、同性愛者であることを公表しているカリフォルニア州の上院議員(民主党・女性)が提案したらしいのですが、ちょっと面白いと思ったのは、共和党員達が「結婚は神が定めた神聖な制度」と言って反対したらしいんですね。本気なんだか分からないけど、そもそも神様が定めた制度だったら、財産分与だの離婚のときの慰謝料がどうのという、結婚にまつわる法律を人間が作ったこと自体がおかしいんじゃないでしょうか。そういうの、全然「神聖」じゃないと思うんですけどねえ。しかも彼らが言う神は世界にたった一人のキリスト教の神様なわけで、そんな狭苦しいことを州議会で話してるのってキモチワルイです。こういうとき、「ああ、ここは外国なんだ、キリスト教の国なんだなあ」と、思います。

もう一つ。不法滞在している外国人に自動車の運転免許を与える法案も可決されました。こちらもデービスの署名待ちですが、デービスはもともと賛成しているので、施行されるのも時間の問題でしょう。これがどうにも理解できないのですが、不法滞在ということは、そもそもこの国にいてはいけないってことで、そういう人になんで運転免許を発行するのか。そんな法案を議会で話し合っていたことだけでもイライラさせられますが、可決したというのはどうにも信じられません。

以上、カリフォルニアの出来事ではあっても州知事選には関係ないかと言えば、おおいに関係あるのです。この二つの話題って、もっと大事そうなことを押しのけて、最近のカリフォルニアでのアツイ論題らしいのです。シュワルツェネッガーが同性愛者に何の偏見もないと言ったとか、そういう発言が紹介されるワケもここにあります。

具体的な政策を何も言わないと非難され、そのせいか定かではありませんが生卵をぶつけられたシュワルツェネッガーですが、不法滞在者への運転免許発行については真っ向から対立する発言をしたようです。いわく、

「デービスがその法案にサインしたら、自分は(次期)州知事として法案廃止を進める。私は移民で、合衆国の市民権を得るまで10年待った。だから、この国に来て夢をかなえるために、人々がいかに法律に従って奮闘するかを直接知っている。私達は不正や、法を根底からくずすようなことを招くべきではない」。

この法案の賛成派は、現職知事のデービスや副知事ブスタマンテが所属する民主党です。彼らの言い分としては、「運転免許を発行するということは試験に合格しないといけないわけで、結果としてはこの法律がカリフォルニアの道路をより安全にする」ということらしいです。それ以前の問題だと思いますが。

でもこれ、理屈はどうでもよくて、結局は票集めのための政策みたいです。カリフォルニアはメキシコと接していることもあって、不法滞在者が何百万といるらしいんですね。そのほとんどは農業やサービス業に従事していて、もっとも貧しい階層に属する人々らしいのですが、この人達の家族や親戚に投票権を持つ移民がいるかもしれない。と言うより、いるのでしょう。合衆国に帰化した人が親戚を呼びたいんだけど、親戚はビザが取れないということが多々あるんだと思います。だから不法滞在者にちょっとした権利を認めることで、投票数を獲得できる・・・狂ってますねえ。

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9月8日(月)

カリフォルニアにメキシコ系移民(ヒスパニックと呼ばれています)が多いことは先日書きましたが、今月の16日が彼らの祖国・メキシコの独立記念日で、カリフォルニアでも祝賀パレードが開催されるそうです。シュワルツェネッガーはこのパレードへの招待を撤回されました。主催者は理由を公にしていないようですが、例の運転免許証に関する法案、もう可決されたので法律と言うべきでしょうが、シュワルツェネッガーがそれに反対したせいなのは間違いないでしょう。シュワルツェネッガー自身も「政治的思惑が絡んでいる」と語ったようです。

一方、デービスは、「カリフォルニアと正確に発音できなければ州知事になるべきではない」と言ったそうで、共和党が謝罪請求をしているもよう。シュワルツェネッガーの英語って、私が聞いてもゴツゴツのドイツ語なまりなのです。「ターミネーター」ではそれがかえって機械っぽくてよかったですが、初期の映画ではあまりになまりがキツイので、彼の台詞がまるまる吹き替えられたこともあったとか。デービスは「単なるジョーク」と言ったそうですが、言っていい冗談と悪い冗談があるのを小学校で教えてもらわなかったんですかね。

カリフォルニア、つまりアメリカ合衆国内の選挙とはいえ、移民のご機嫌を損ねては勝てないようです。もともとこの国は移民が作り上げた国ですが、カリフォルニアやテキサスなど、メキシコと国境を接するいくつかの州では、スペイン語が公用語のように話されている街もあるらしいし、カリフォルニアに行ったことのあるマークが言うには、「バスの運転手もスペイン語を話してた」ほど、ヒスパニック系は浸透しているそうです。

「対象が不法滞在者だから」というもっともすぎる理由があるにもかかわらず、移民にキビシイ発言をしたと思われているシュワルツェネッガーへの反感と、英語をネイティブのように話せないシュワルツェネッガーを笑ったデービスへの反感と、どちらがより強く投票に影響するのでしょうか。どっちにしてもくだらないですねえ〜〜〜〜〜。

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9月9日(火)

共和党候補がもう一人、戦線離脱しました。1984年ロス五輪の組織委員長だったユベロス氏。理由としては「当選するのに充分な時間がないから」。これまで何度か行われた世論調査でユベロス氏は一度もトップ争いにからんだことはなく、当選の見込みはないと判断したようです。

いまのところの有力候補は、民主党で現職副知事のブスタマンテ、共和党からはシュワルツェネッガーと同州上院議員のマクリントックということになりますが、専門家の多くは「シュワルツェネッガーとマクリントックの両方が立候補している限り、票が割れてどちらも当選の見込みはない」と見ているようです。マクリントックはシュワルツェネッガーとのディベートを望んでいるもよう。共倒れになる前に蹴落とそうというわけですね。蹴落とされるかもしれないけど。

今日発表された最近の世論調査での支持率は、ブスタマンテ30%、シュワルツェネッガー25%、マクリントック13%、離脱したユベロス5%、という数字でした。話題を一身に集めているシュワルツェネッガーですが、話題の多さ=人気の高さというわけではないわけで。当たり前か。現職のデービス知事も、そもそもリコールされるかどうかも分からないし。ちなみに、デービスをリコールしたいと答えた有権者は55%。半数をやや上回っただけです。

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9月10日(水)

支持率が伸び悩んでいるシュワルツェネッガーの応援に、ケネディ元大統領の妹でシュワルツェネッガーの義理の母にあたるユーニス・シュライバーさんが立ち上がったそうです。今日、シュワルツェネッガー主催の集会に出席して「彼はすばらしい知事になる」と応援演説をしたとか。82歳。強烈な民主党支持者で、共和党候補を応援するのはもちろん初めて。どれほどの効果があるのでしょうか。興味津々です。

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9月15日(月)

サンフランシスコの連邦高裁が、投票日延期の仮処分を決定しました。2000年に行われた大統領選挙、開票時のカウントミスで大騒ぎになったのは記憶に新しいですが、あの騒ぎの原因だったパンチカード方式を、ロサンゼルスなど6つの郡で未だに使っていることがこの処分の理由です。これらの郡には州の44%の有権者が住んでいるので、混乱が起こる可能性が充分あり、充分あるうちは選挙自体をさせないってことですね。パンチカード方式は全米で廃止が進められていて、以前このコーナーでご紹介した「TIME」の特集でも、フロリダでのあの混乱を繰り返さないために、カリフォルニアは準備を急ぐ必要がある、と書かれていました。

被告側(選挙責任者)は連邦高裁での再審理要求か連邦最高裁への上告ができますが、それには7日間の準備期間が認められています。

ちょっと、詳しいことを知らなくて原告が誰なのかが分かりません。8月にヒスパニック系の弁護士団体が「スペイン語を話す選挙監理委員の確保が難しい」という理由で選挙の中止を申し入れていましたが、これは司法省へ慎重な対応を求めたということで、裁判所には持ち込んでいなかったようです。別件ですね。

今回の決定で、高裁は新しい選挙日を指定しなかったようですが、大統領選の予備選挙がある来年3月が有力と報道されています。理由は分かりません。(分からないことだらけ)カリフォルニアでは現職のデービス知事が所属する民主党が優勢で、もし投票日が大統領選に近づくと民主党勢力が結集し、共和党候補には不利になるということで、シュワルツェネッガーはさっそく選挙責任者に上告を求める声明を発表したようです。

で、シュワルツェネッガーは婦人と一緒にトークショーに生出演しました。忙しいですね〜。オプラ・ウィンフリーという女性司会者のトークショーです。シカゴにあるスタジオからの生放送だったので、オプラの「この大事な選挙期間にカリフォルニアを離れて出演してくれてありがとう」という挨拶で始まったのですが、なんだか時間に追われてみんな焦ってしゃべってるような番組だったし、やっぱりたいしたことは聞けませんでした。婦人のマリア・シュライバーがどんなに素晴らしい女性か、どういう教育を子供達にしているか・・・なんてことを1時間しゃべってました。なんて言うの?シュワちゃんは「いいパパ」で「いいヒト」で、だから「いい知事」になるよ〜みたいな感じですかねえ。

このショーは昼間の番組で、女性に人気があるのです。会場でキャーキャー言ってたお客さんも女性ばかりでした。シュワルツェネッガーは女性関係のスキャンダルで女性からの支持率が伸びないので、この番組への出演は女性からの支持を獲得するためのイメージアップ作戦と見られています。

どんな話をしてたかと言うと、まず、選挙運動をする毎日はエキサイティングだそうです。家族への影響はもちろん大きいけど、それについては何時間もの話し合いを何日もして、子供達もよく理解しているそうです。シュワルツェネッガーとマリア出馬の動機は、彼がこれまで得たものは全てアメリカのお陰で(その中の一つにマリアと出会ったことも含まれるとノロケ)、今度は自分がアメリカのために何かをしたい、と。

マリアへの質問に「彼はあなたに対して毎日どう振る舞うのか」というのがあって、それに答えてマリアいわく、「毎日私を愛していると言い、私のことを美しいと言い、私が快適なように気を配り」なんたらかんたら。シュワいわく、「僕にもここで言わせて欲しい。ここにいるこの女性、マリアは信じられないほど素晴らしい女性だ。僕へのケア、子供達の教育・・・。彼女の助けは何にも勝る」なんたらかんたら。うーん!うるさい!司会者のオプラに女性問題(グループセックス)のことを聞かれると、シュワは何やら「pump up」を繰り返し、マリアが口を塞ぐという場面も。なんかいろんなものを pump up するつもりらしいのですが聞き取れませんでした。アメリカに流行語大賞があったら今年は pump up が選ばれるかも。・・・選ばれないか。いや、それはともかく。

卵をぶつけられた時のことを聞かれると、「そういうことは起こり得るし、卵だけじゃなくベーコンも、って言ったんだけど、それだけのことだよ」。なぜ討論会に出席しないかと聞かれると、「もちろん出席するよ。9月24日にね。これは最大の討論会になるだろうから。スーパーボールにたとえられるような」と答えました。(※9月24日に州都サクラメントで討論会が行われる)

映画俳優のキャリアですが、知事になったら続けるつもりはないそうです。「毎日忙しくて不可能だろうし、24年間、映画の仕事は充分したし、知事になったら何千万という人達のチカラになれる。そっちの方が素晴らしい。民主党はカリフォルニアのことなど考えてはいなくて、ビジネスはカリフォルニアから離れ、リーダーシップは失われ、人々は不幸だ。それを救いたい。それが立候補した理由だ」。

そんなところですかねえ・・・。それにしてもシュワちゃん、年とりました。顔のシワはともかく、首がおじいさんぽい。マリアも、よく見る結婚式の写真はふっくらして可愛いけど、なんだか頬がこけていて、声もしゃがれていて。何となくヒラリー・クリントンを思い出したのですが、決してお嬢様育ちの柔らかいムードの人ではなく、強い強い女性という感じです。まま、ケネディ家に起こった様々な事件やシュワルツェネッガーのイタズラに耐えてきたんだから、強くもなるでしょうね。

あ!話は戻りますが。

もし、投票が延期されたら、「当選するのに充分な時間がない」と言って立候補を取りやめたユベロスはどうするんでしょう。また出てきたりして。

※写真はトークショー「オプラ」から。どうにも画像がよろしくないですが、ないよりマシかと思って載せてみました。

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9月17日(水)

ほんの少ししか見られなかったのですが、シュワルツェネッガーがCNNでインタビューを受けてました。オプラのときとはガラッと変わって、ネクタイもしてたし静かに話してました。

私が見た部分では、「ターミネーター」の有名な場面、警察署の入り口で「I'll be back.」と言って出ていったシュワ演じるターミネーターが、クルマで警察署に突っ込んでくるというシーンが紹介され、インタビュアーが、暴力的な映画を多数撮ったことに関して後悔はあるか、というようなことを聞きました。後悔というより、謝罪あるいは釈明する気持ちがあるかという感じですかね。「apology」という言葉を使っていたので。

シュワルツェネッガーははっきり「No」と言い、あれはあくまでも映画の中でのことで、現実の自分とは違う。自分は現実の生活では子供達のための課外活動などを行ってきている。でもグレイ・デービスがした失策(あるいは利益のために知事職という立場を利用したこと)は現実である、許せることではない、という反論をしていました。

シュワルツェネッガー

シュワルツェネッガーの俳優としての経歴が知事への立候補にどう影響するかは微妙なところがあって、知名度や多くのファンを持っている点では大変有利に働いているようですが、逆に、彼が映画の中で常に何かを破壊したり人を殺したり銃を使ってきたことは公人としては許し難いと思う人も多いようなのです。もちろん彼の映画が嫌いな人だっているし、特に銃規制に敏感な人達はアーノルドなんて絶対ダメ!と思うようなのですね。子供達に悪影響を与えた!とか。まま、日本でも同じようなギロンてありますが。シュワルツェネッガーもそれをよく承知していて、自分は環境論者だとか、銃が好きなわけじゃないとか、いいパパだとかいうことをアピールしてるわけです。

ここで疑問に思うのは、とっても単純なことのようですが、彼の映画俳優としての経歴を、投票とは切り離して考えられないものでしょうかね。俳優としてのシュワちゃんが好きだから投票するとかその逆とか、私にはそういう考え方が考えられないと言うか・・・。「俳優として成功したからといって政治家として成功するとは限らない」って一生懸命言う人がいるけど、そんなの当たり前じゃん。逆に「映画の中でタフガイだったから政治改革もタフにやってくれるに違いない」と思うのはあまりにも短絡的なわけで。でも、やっぱり話題の中心にいるし、有権者が「シュワルツェネッガーに投票するかしないか」を考えるのと同じ分量、他の候補者のことを考えるのは難しいのも確かなのですね。このコーナーだってシュワルツェネッガーだらけだし。でもやっぱりなんか・・・。うーん。

※写真はCNNのインタビューの様子。

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9月22日(月)

先週末のニュース。

サンフランシスコの連邦高裁で、投票日の延期決定が再審理されることになりました。この決定をしたのは裁判官3人で審理する小法廷、再審理は裁判官11人による大法廷で行われるということです。

もう一つ。同性愛のカップルに夫婦の権利と義務を、異性愛の夫婦(こういう言い方っておかしいんだろうと思うけど、区別のためにこう言います。一般的には「通常の夫婦」と言ってるようですが)とほぼ同じ形で認める、という法律ですが、デービス知事が署名しました。施行されるのは2005年の1月からだそうです。うーん。ずいぶん先ですね。カリフォルニアでは2000年に、同性愛のカップルの結婚を禁止する法律が住民投票で成立しています。こちらは自然消滅ってことになるのでしょうか?

そして予告!今日、「The Tonight Show」という番組に、候補者が勢揃いします。欠席する人がいるのかもしれないけど、番組はとにかく全員を招待しました。放送はマウイの時間で夜10:30から。ご報告は明日になると思いますが、とにかく絶対見ます。

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9月23日(火)

メアリー・ケアリー

むむ〜〜。がっかり。「The Tonight Show」が立候補者を招待したのは本当でしたが、観客としてであって、彼らに選挙のことを語らせるためではありませんでした。番組の始めに観客席の立候補者達を紹介し、髪型をからかったり冗談を言っただけで、あとはいつも通りにゲストを呼んでのトーク。なんだ〜。

立候補者も全員揃ったわけではなく、シュワルツェネッガーや副知事なんかは欠席。司会者によると「今日の観客は90人のカリフォルニア知事選立候補者と、運転免許が欲しいメキシコ人です」ということで、90人くらいの記念参加の人々が来ただけみたい。ゲイリー・コールマンやメアリー・ケアリー、相撲レスラーなど話題の顔ぶれはありましたが。一応メアリー・ケアリーのアップだけ載せておきます。

※写真・・・「The Tonight Show」より。

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9月30日(火)

この一週間の出来事。

サンフランシスコの連邦高裁大法廷は、投票日の延期命令を下した小法廷の決定をくつがえし、予定通りの10月7日に投票を行う決定をしました。問題となっていたパンチカードの是非よりも、「リコール請求の署名が提出されてから80日以内に選挙を行う」という州法に従った判断のようです。原告の市民団体も上告しないので、投票はいよいよ一週間後の10月7日ということになりました。

しばらく民主党のブスタマンテ副知事に支持率一位を譲っていた共和党のシュワルツェネッガー、28日に発表された世論調査では40%を獲得し、トップに躍り出ました。これをうけて、共和党は彼を正式に公認しました。もう一人の共和党候補マクリントックは最後まで戦うつもりらしいですが、票割れを恐れる共和党陣営からの圧力は増しているとか。味方が敵になるとは厳しいですねえ。

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10月2日(木)

シュワルツェネッガーにセクハラを受けたという女性の証言が続々出てきてるようです。ロサンゼルスタイムズに、6人の女性の証言が掲載されたほか、キャンペーン会場に現れた女性が「25年前にレイプされそうになった。シュワルツェネッガーが知事になるのは許せない」と言って、支持者ともみ合いになったとか。本人はサンディエゴで行った演説でこれらの話を認め、謝罪したそうです。

しかしこのタイミング。政治の世界ってやっぱりいやですね〜。

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10月3日(金)

昨日に続いて、シュワルツェネッガーにセクハラを受けたという女性の証言が出てきているようです。それに加え、ハリウッドの俳優など46人が「リコール反対」の広告を出したり、シュワルツェネッガーが70年代に受けたインタビューで「ヒトラーを立派だと思う」と答えた、という話も出てきました。シュワルツェネッガーが4日間のバスツアーで選挙運動の最後の仕上げにかかれば、足を引っ張る方も最後の頑張りを見せる、という感じですかね。

セクハラ問題に関しては、シュワルツェネッガーは昨日すでに謝罪をしていますが、「今まで自分に不満を言う人はいなかったのに、どうしてこの時期に?」と不思議がってもいるようです。「誰かがやってきて『なんでそんなこと言うんだ』『なんでそんなことするんだ』と言ったら、その場ですぐに謝ることができたのに」。・・・そうだけど、この人、自分がやってることが分かってるんですかね。知事に立候補している、政治家になろうとしているってことが分かってるのかしら。

ヒトラーに関しては、完全に否定しています。「ずっと軽蔑していた」と。また、シュワ陣営は、やはり70年代のドキュメンタリーの中での彼の発言として次の内容を発表しました。

「私はヒトラーを立派だと思う。なぜなら、例えば、彼はほとんど正式な教育を受けたこともない小男から権力の座に昇ったから。また、演説があれほどうまく、人の心を動かした点などなど。しかし、それらを使って彼がしたことについては立派だとは思わない」

デイビスもここぞとばかりに「受け入れがたい話だ」などと言ったらしいです。どっちもどっちだと思うけど。

どっちもどっちな汚い感じだけが政治なんでしょうか。なんかもうイヤですねえ・・・。でも、そこはアメリカ。深刻な顔でこのニュースを伝えるアナウンサーのすぐあとに、コメディアンが出てきて同じ話題をからかうのもいつものことです。最近聞いた中では、

なんていうので笑っちゃいましたねえ。

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10月4日(土)

投票日を目前に続出したシュワルツェネッガーの過去の言動への批判(中傷?スキャンダル?)ですが、彼も「なんで?」と不思議がるばかりではなく、「デービスが仕組んだことだ」とちゃんとスピーチの中で反論したらしいです。でもまあ、誰が仕組んだとかは枝葉のことですよね。セクハラは認めて謝ったんだから本当にしたんだろうし。ヒトラーに関しては分かりませんが。

今週始めのニュースでしたが、コラムニストのアリアナ・ハフィントンさんが立候補をとりやめたそうです。ときどき話題になっていた人で、例えば、9月24日に行われた討論会では、彼女の発言に口をはさんだシュワルツェネッガーに対して「あなたはいつも女性に失礼な態度を取る」と言ったとか。無所属での立候補でしたが、シュワルツェネッガーには絶対絶対当選してほしくないと思ってるらしいです。

プロフィールを見ると、彼女はギリシャ出身でケンブリッジ大学を卒業し、ロサンゼルス在住。これまで9冊の本を書き、その何冊かは十数カ国語に翻訳されていて、テーマは女性問題や政治問題を扱ったもののほかにマリア・カラス伝、ピカソ伝、ギリシャ神話など、面白そうです。ピカソについての著作は映画にもなってるようですねえ。

選挙戦から離脱した理由はちょっと分かりませんが、少なくとも記念参加ではなかったようで、あまり露骨にシュワルツェネッガーを攻撃するのはヒステリックに見えなくはないけど、真面目にカリフォルニアのことを考えていたのではないかと思います。で、そういう人に限って途中で辞めちゃうんですね。真面目に考えれば考えるほど、耐えられなくなるんだろうか。この人が知事になったとして、いい政治ができたかはまた別問題だし、経歴をちょっと見た程度でこの人のことを判断することもできませんが。

結局、選挙の勝敗って(まだ結果は出てないけど)、知名度とかどれくらいお金を使えるかとか、政策とは関係ないところで決まるんですね。でも、複雑な法律だの経済だのをみんなみんなが知ることは不可能だし、立候補者の素顔なんて知ることもできないし、投票するのって最後は賭けみたいなものです。そう思って投票しない人が増えるのも分かるし、だからと言って「打開策」みたいなものを自分が思い付くわけでもないし、どっちかというと投票しない人の仲間にすぐなりがちだし。あ〜あ。

あ、アリアナ・ハフィントンのサイトをご紹介しておきます。

www.ariannaonline.com・・・彼女のコラムや活動を紹介しているサイト。
www.votearianna.com・・・選挙運動のためのサイト。そのうちなくなるのかもしれません。

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10月5日(日)

ひえ〜〜すごい!シュワルツェネッガーのセクハラ報道をしたロサンゼルスタイムスに、抗議の電話が400本。他にもメールや手紙で抗議殺到。購読をやめた人が1000人。盛り上がってますね〜〜〜〜。シュワルツェネッガーは2日に掲載された最初の記事に関しては謝罪しましたが、ロサンゼルスタイムスが4日・5日に報道したセクハラ疑惑は否定し、同紙がデービス知事と組んで選挙の邪魔をしていると非難したそうです。いままでのところ、シュワルツェネッガーにセクハラを受けたと告白した女性の数は15人になっていて、今日はニュースが始まったと思うと、「カリフォルニア」「シュワルツェネッガー」「grope(体をまさぐる)」「15人」という言葉が繰り返し聞こえてきました。トークショーでは誰もがシュワルツェネッガーのドイツ語なまりを真似ています。

とうとう投票まであと2日、今日はもう夜なので実質1日になりました。

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10月7日(火)18:30 - 日本時間10月8日(水)13:30

まだ開票中ですが、シュワルツェネッガーが次期州知事に当選確実となりました。発表される数字も刻々と変わっていますが、数分前の数字。

リコール
Yes 56% 1,194,745
No 44% 934,564

知事選
シュワルツェネッガー 1,033,142
ブスタマンテ 608,845

間もなくシュワルツェネッガーのスピーチが始まる模様です。昨日はずいぶん疲れた顔をしていましたが、今朝見た投票場に現れた彼は、スッキリ明るい顔をしていたように思います。

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10月7日(火)21:00 - 日本時間10月8日(水)16:00

中継を見ながら走り書きしたものですが、先程行われた、グレイ・デービスとシュワルツェネッガーのスピーチについて。

デービス

まずはグレイ・デービスですが、「微笑もうと努力している」というアナウンサーの言葉通り、落ち込みを隠せないような表情でした。負けたことが分かっているから見るこちら側がそういう目で見ちゃうのかな、とも思いましたが、やっぱりガッカリ顔だったような。

内容は次のようなものでした。

「カリフォルニアは私にとって素晴らしい州だった。知事として仕事をする機会を与えてくれ、優秀な人々に出会うことができた。しかし、有権者は他の誰かの時代が来たと判断した。(ここでブーイング、デービスはしばし静まるのを待つ)当選が確定したシュワルツェネッガー、おめでとう。そして、協力してくれた支持者やボランティアの皆さん、本当にありがとう」

最後に「妻を誇りに思う」と言うと、横に立っていた婦人が泣き始め、それを慰める周りのご婦人方も泣き始め、デービスが「ここは泣く場所じゃないって妻と母に言ったんだけど」と庇うように言うシーンもありました。

実はデービスの少し前にブスタマンテもスピーチをしたのですが、こちらはまるで勝った候補者のキャンペーン本部のように明るく元気に盛り上がっていました。ブスタマンテもニコニコ顔だし、拍手や歓声でニギヤカだったんですねえ。敗北宣言ではありましたが。

さて、デービスのスピーチの後半から、中継していたCNNは画面の半分にシュワルツェネッガーのキャンペーン本部を写し始めました。カリフォルニア時間で夜10時頃(マウイ時間は夜7時、日本時間だったら8日2時)に彼がスピーチをする予定、と伝えられていて、その時間が迫っていたんですね。デービスが終わらないうちにシュワルツェネッガーが始めちゃったらどうするんだろう、と思いましたが、そういうことにはならず、デービスのスピーチは終わりました。

シュワルツェネッガー

シュワルツェネッガーのスピーチに先立って、彼が出馬を表明した「The Tonight Show」のホスト、ジェイ・レノがシュワルツェネッガーを紹介するということも伝えられました。・・・が、なかなか始まらないのです。キャンペーン本部も人がギッシリつまっていて準備完了していたのですが、そのうち、予定を20分ほど遅らせてスピーチを始めるという情報が伝えられました。そこで、CNNもしょうがないのでシュワルツェネッガーが出演した映画のシーンを紹介していたのですが、そのうち、「同じようにハリウッドから知事になったレーガンも人々を待たせて怒らせたが、いま、シュワルツェネッガーも人々を怒らせている」なんていう声も・・・。シュライバー家の人々が会場に入って来ていよいよか、と思ってもまだ出てこなくて、ちょっと不安になったころ、やっと始まりました。

ジェイ・レノの短い紹介の後、婦人のマリア・シュライバーと手をつないで会場に入ってきたシュワルツェネッガー、まずは大歓声につつまれて「Thank you」を間をおいて5回くらい言ったでしょうか。感無量でそれしか言えなくなってしまったかのように、感謝の言葉を繰り返しました。その後もちろんスピーチをしたのですが、内容は、

「まずはマリアに感謝の言葉を言わせて欲しい。キミのおかげで(と、マリアを指さしながら)どれくらい票を獲得できたか、ちゃんと分かってるよ。(ここで会場からマリアコール)・・・それから、ここにいるボクの家族、シュライバー家の皆さんにもお礼を言いたい。そして子供達にも。まあ、毎日いつ選挙が終わるかって聞かれたけどね。(会場から、今日終わった!という声)その通り、今日、選挙戦は終わった。支持者の皆さん、ありがとう。そして、これまで与えてくれた全てのチャンスはみんなカリフォルニアのお陰だった。そして私に投票してくれた。カリフォルニアの人々にもお礼を言いたい。
私は失敗したりみなさんを失望させたりしない。私達は政府に信頼を取り戻さなければならない。そのために、私は人々のための知事になりたいと思っている。
それから、先程、デービスから丁寧なお祝いの電話をもらった。彼にも心から感謝する。
今夜はお祝いだけど、明日はハードワークが始まる。私達は力を合わせれば偉大なことができる。私にはみなさんの助けが必要なのです!」

まま、お祝いの場なのでこんな感じですよね。でも、シュワルツェネッガーの晴れやかな顔。大変なのはこれからですが、喜んでる人の顔を見るのはいいものです。

※写真はCNNから。

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10月8日(水)12:00

一夜明けましたが、まだまだカリフォルニアの話題でもちきりな感じ。
下記のページで速報が見られます。(と言ってもほぼ終わりですが)

vote2003.ss.ca.gov・・・コーナートップ
vote2003.ss.ca.gov/Returns/gov/mapB.htm・・・地域別にどの候補がどれくらい票を獲得したかが分かります。ほとんどの地域がシュワルツェネッガーの色(緑)に塗られています。投票締切から7時間後、99.8%開票した時点での数字。

シュワルツェネッガー 3,694,436
ブスタマンテ 2,421,319
マクリントック 1,014,895

※ご紹介したページと知事選の票数はCalifornia Secretary of State(州務長官のサイト)より。

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10月8日(水)16:00

ん〜、最終得票数を見て気付いたのですが、ビル・サイモンとかユベロスとか、アリアナ・ハフィントンとか、戦線離脱した人に投票した人もいるんですねえ。どういうことなんだろう?戦線離脱=立候補辞退=その人には投票できない、と思ってましたが、そうじゃないみたいです。

最終結果(総投票数15,235)

1位 シュワルツェネッガー 3,743,393 48.7%
2位 ブスタマンテ 2,432,446 31.6%
3位 マクリントック 1,026,481 13.4%
5位 ハフィントン 42,543 0.6%
6位 ユベロス 22,227 0.3%
12位 サイモン 7,904 0.2%

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10月10日(金)

投票日から3日経ちました。デービス知事のリコール成立、シュワルツェネッガーの次期州知事就任は確定しましたが、手続き上はしばらく集計結果の見直しをして、本当の本当に間違いがないと確認できたところで、来月中頃にカリフォルニアは新知事を迎えることになるようです。

シュワルツェネッガーの知事ぶりは興味の尽きないところですが、それをああだこうだ言うのはまたの機会に譲ることにして、このコーナーはこれで終わりにしようと思います。野次馬のおしゃべりに付き合ってくださったみなさま、ありがとうございました。

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